遺族年金の受給 理解と活用方法
最終更新日:2024/03/29
遺族年金の種類
遺族年金とは、公的年金制度に加入している方が亡くなった際に、その遺族が受給できる年金のことです。
具体的には、国民年金からは遺族基礎年金が、厚生年金からは遺族厚生年金が支給されます。受給できる人や条件は、亡くなった方の加入状況や遺族の状況によって異なります。
遺族基礎年金
遺族基礎年金は、亡くなった方が国民年金の被保険者であった場合、その配偶者や子どもが受給できる可能性があります。
遺族厚生年金
遺族厚生年金は、亡くなった方が厚生年金保険の被保険者であった場合に、同様に配偶者や子どもが受給できる可能性があります。
職業別 もらえる遺族年金の種類と受給対象者
死亡者 | 対象の方 | 給付種類 |
---|---|---|
自営業 | 妻(18歳未満の子供がいる) | 遺族基礎年金 |
妻(子供がいない) | 死亡一時金 または 寡婦年金 | |
夫(18歳未満の子供がいて55歳以上) | 遺族基礎年金(受給は60歳から) | |
従業員 | 妻(18歳未満の子供がいる) | 遺族基礎年金・遺族厚生年金 |
妻(18歳以上の子供がいる) | 遺族基礎年金 | |
妻(子供がいない)(40歳未満) | 遺族厚生年金 | |
妻(子供がいない)(40~65歳) | 遺族厚生年金・中高年齢寡婦加算 | |
公務員 | 妻(18歳未満の子供がいる) | 遺族基礎年金・遺族共済年金 |
妻(18歳以上の子供がいる) | 遺族基礎年金 | |
妻(子供がいない)(40歳未満) | 遺族厚生年金 | |
妻(子供がいない)(40~65歳) | 遺族厚生年金・中高年齢寡婦加算 |
(1)遺族基礎年金
受給要件
遺族基礎年金の受給要件としましては、以下の条件を満たしていることが必要となります。
●被保険者または老齢基礎年金の資格期間を満たした方が亡くなられたとき。
ただし、死亡した方について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が加入期間の3分の2以上ある必要があります。
対象者
遺族基礎年金の受給要件としましては、以下の条件を満たしていることが必要となります。
死亡した方によって生計を維持されていた、子のある妻,子供が以下の条件の時に支給されます。
●18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
●20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子
(2)遺族厚生年金
受給要件
遺族厚生年金の受給要件としましては、以下の条件を満たしていることが必要となります。
●被保険者が死亡したとき、もしくは、被保険者期間中の怪我や病気が原因で初診日から数えて5年以内に亡くなられたとき。
ただし、遺族基礎年金と同じように死亡した方が、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が国民年金加入期間の3分の2以上ある必要があります。
●老齢厚生年金の資格期間を満たした方が亡くなられた場合
●1級・2級の障害厚生年金を受けられる方が亡くなられた場合
対象者
遺族厚生年金の受給要件としましては、以下の条件を満たしていることが必要となります。
●遺族基礎年金の支給の対象となる遺族(子のある妻,子)
●子供のいない妻
●55歳以上の夫、父母、祖父母(60歳から受給)
●孫(18歳の誕生日の属する年度の年度末を経過していない者、20歳未満で1・2級の障害者)
参考リンク
この記事を書いた司法書士
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【保有資格】: 司法書士、行政書士
【専門分野】: 相続全般、遺言、生前対策、不動産売買
【経歴】: 2010年度行政書士試験合格、2012年度司法書士試験合格。2012年より相続業務をメインとする事務所と不動産売買をメインとする事務所の2事務所に勤務し実務経験を積み、2014年に独立開業。独立後は自身の得意とする相続業務をメインとし、相続のスペシャリストとして相談累計件数は1500件を超える。2024年司法書士事務所センス開業10周年、現在に至る。
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