成年後見制度の種類
最終更新日:2026/03/20
目次
成年後見制度は2種類ある!法定後見と任意後見の違いを司法書士がわかりやすく比較
成年後見制度には、大きく分けて法定後見制度と任意後見制度の2つの種類があります。
名前は似ていますが、「利用をスタートするタイミング」や「誰が後見人を選ぶか」といったルールが全く異なります。
ご自身の状況に合わせてどちらの制度を利用すべきか、練馬 相続遺言の相談窓口(司法書士事務所センス)が分かりやすく比較・解説します。
制度の概要と「利用するタイミング」の違い
2つの制度の最大の違いは、ご本人の判断能力が、今あるか・ないかです。
① 法定後見制度(すでに認知症などで判断能力が不十分な方)
すでに判断能力が低下しており、預金の引き出しや不動産の売却がご自身でできなくなってしまった場合に、ご家族などが家庭裁判所に申し立てて後見人を選んでもらう制度です。
ご本人の症状の重さに応じて、さらに以下の3つのタイプ(類型)に分かれます。
• 後見(こうけん): 判断能力が全くない状態
• 保佐(ほさ): 一定の判断能力はあるが、重要な契約などには不安がある状態
• 補助(ほじょ): 大体のことは自分でできるが、一部の行為に支援が必要な状態
② 任意後見制度(まだ元気で、将来に備えたい方)
今はまだ元気で充分な判断能力があるうちに、将来自分が認知症などになった時に備えて、あらかじめ後見人になってくれる人(任意後見受任者)を自分で選び、公証役場で契約を結んでおく制度です。
【徹底比較】法定後見制度と任意後見制度の違い
どちらの制度も「本人の財産と生活を守る」という目的は同じですが、中身のルールには以下のような明確な違いがあります。
制度の概要
| 比較ポイント | 法定後見制度 | 法定後見制度 |
|---|---|---|
| 利用を始める時期 |
判断能力が低下した後 |
判断能力が十分にあるうち (※効力が発生するのは低下後) |
| 後見人は誰が決めるか |
家庭裁判所が決める (※希望は出せるが通るとは限らない) |
ご本人が自由に選んで決める |
| 誰が後見人になれるか |
裁判所が選んだ親族、または第三者の専門家(司法書士や弁護士など) |
本人が選んだ人(配偶者、四親等内の親族、友人、専門家など誰でも可) |
| 手続きの開始方法 |
家庭裁判所への「申立て」 |
公証役場での「任意後見契約(公正証書の作成)」 |
| 契約の内容(権限) |
法律によって一律に定められている |
本人の希望に合わせて自由にカスタマイズできる |
どちらの制度を選ぶべき?司法書士からのアドバイス
どちらの制度を選択するかは、本人の判断能力や将来に対する不安、家族の意向など、様々な要因を考慮して決定されます。
状況A:「親の預金が凍結された」「実家を売りたい」とお困りの方
現在すでにトラブルが発生しており、ご本人の意思確認が難しい場合は、法定後見制度を利用するしか方法がありません。
ただし、申立てをすると見ず知らずの専門家が後見人に選ばれ、毎月報酬が発生するリスクがあります。申立ての手続きを安全に進めるためにも、まずは司法書士にご相談ください。
• ▶︎ [成年後見の申立について徹底解説]
状況B:「将来、子供に迷惑をかけたくない」「信頼できる人に任せたい」という方
まだお元気なのであれば、圧倒的に任意後見制度の利用をおすすめします。
法定後見制度のように「裁判所に誰を選ばれるか分からない」という恐怖がなく、ご自身の意思を最も尊重できる前向きな生前対策です。
• ▶︎ [任意後見制度とは?(将来の安心に備える)]
法定後見制度は、本人の判断能力が既に不十分な場合に適用されるため、事前の準備が難しい場合があります。
一方、任意後見制度は、本人が判断能力を有しているうちに準備を進めることができるため、本人の意向を反映させやすいです。
成年後見制度は、高齢化社会が進む中で、より多くの人々にとって重要な意味を持つようになっています。
適切な制度を選択し、本人の尊厳と自己決定権を守ることが、社会全体で支え合うために不可欠です。
参考サイト: 厚生労働省 成年後見制度の種類
制度選びに迷ったら、当事務所の無料相談へ
成年後見制度は、ご家族の状況に合っていない方法で進めてしまうと、後から「こんなはずじゃなかった」と後悔することになりかねません。
練馬区の司法書士事務所センスでは、お客様の現在の状況を丁寧にヒアリングし、「本当に法定後見を申し立てるべきか」「任意後見や家族信託など、もっと良い備え方はないか」をプロの視点で診断いたします。
まずは当事務所の「初回無料相談(90分)」をご利用いただき、一番安心できる解決策を見つけましょう。
この記事を書いた専門家
- 司法書士事務所センス 代表
-
【保有資格】: 司法書士、行政書士
【専門分野】: 相続全般、遺言、生前対策、不動産売買
【経歴】: 2010年度行政書士試験合格、2012年度司法書士試験合格。2012年より相続業務をメインとする事務所と不動産売買をメインとする事務所の2事務所に勤務し実務経験を積み、2014年に独立開業。独立後は自身の得意とする相続業務をメインとし、相続のスペシャリストとして相談累計件数は1500件を超える。
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