相続税申告・納税 知っておきたい重要事項
最終更新日:2024/07/28
相続税申告・納税
このページでは相続税申告について、相続税の仕組みと申告、そして税制改正のポイントをご説明します。
相続税・贈与税改正のポイント
2024年度年より相続税・贈与税が改正されました。そこで、以下にポイントをまとめましたのでご確認ください。
1. 相続時精算課税制度の基礎控除新設
相続時精算課税制度において、年間110万円の基礎控除が新設されました。
これにより、年間110万円以内の贈与については贈与税がかからなくなります
2. 暦年課税制度の相続税加算期間の延長
暦年課税制度では、相続税の計算時に加算される生前贈与の期間が3年から7年に延長されました。
これにより、相続開始前7年以内の贈与が相続財産に加算されることになります。
3. マンションの相続税評価の適正化
居住用マンションの相続税評価額の計算方法が見直され、評価額が適正化されました。
以上の改正により、相続や贈与の計画を立てる際には新しいルールを考慮する必要があります。
相続税のしくみと申告
相続税は、亡くなった人から財産を受け取った場合にかかる税金です。
主な目的は、富の再分配を促進することです。
相続税の対象
相続税は、亡くなった人から受け取った財産に対して課されます。
財産には、現金、預金、不動産、株式などが含まれます。
基礎控除
相続税には基礎控除があり、一定額までは税金がかかりません。
基礎控除額は「3000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」で計算されます。
税率
基礎控除を超えた部分に対して、段階的に税率が適用されます。
税率は10%から55%までの範囲です。
配偶者控除
配偶者が相続する場合、最大1億6000万円まで相続税がかからない特例があります。
相続税の課税対象財産
相続の手続きで最も重要なことの一つは、相続税がかかる財産を正確に把握することです。
相続税の課税対象となる財産は多岐にわたります。
相続税の課税対象となる財産
現金・預金
銀行口座にある現金や預金は相続税の対象となります。
不動産
土地や建物などの不動産も相続税の対象です。
有価証券
株式、債券、投資信託などの有価証券も含まれます。
生命保険金
受取人が指定されている生命保険金も、一定の条件下で相続税の対象となります。
貴金属・宝石
金、銀、宝石などの貴金属も評価額に基づいて課税されます。
その他の財産
自動車、骨董品、著作権なども相続税の対象となることがあります。
相続税評価額の算出
相続税の申告で最も厄介なのは、この相続税評価額の計算であり、かなりの専門知識が要求されます。
ここはプロの力を借りる事が無難でしょう。
主な財産の評価方法を簡単に説明いたします。
現金・預金
現金はそのままの額で評価されます。 預金も同様に、口座残高が評価額となります。
不動産
土地の評価には、主に「路線価方式」と「倍率方式」があります。
路線価方式とは路線価(国税庁が毎年発表する1㎡あたりの価格)に土地の面積を掛けて評価します。
倍率方式とは 固定資産税評価額に一定の倍率を掛けて評価します。
建物は、固定資産税評価額をそのまま使用します。
有価証券
株式や投資信託は、相続開始日の終値や基準価額で評価されます。
生命保険金
受取人が指定されている場合でも、一定の非課税枠を超える部分は相続税の対象となります。
その他の財産
貴金属や骨董品などは、時価で評価されます。
相続税早見表
相続税って実際どれくらい課税されるのか?そんな質問をよく耳にします。 配偶者がいる場合と配偶者がいない場合での、ざっくりとした相続税額を一覧表にしました。
相続税のQ&A
相続税の基本的な仕組みや具体的な手続きについての疑問を解消するために、よくある質問とその簡単な回答をご紹介します。
相続税の失敗事例
相続税の申告や対策には多くの注意点があり、失敗すると大きな損失を招くことがあります。
以下のページでよくある失敗事例をいくつか紹介します。
この記事を書いた司法書士
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【保有資格】: 司法書士、行政書士
【専門分野】: 相続全般、遺言、生前対策、不動産売買
【経歴】: 2010年度行政書士試験合格、2012年度司法書士試験合格。2012年より相続業務をメインとする事務所と不動産売買をメインとする事務所の2事務所に勤務し実務経験を積み、2014年に独立開業。独立後は自身の得意とする相続業務をメインとし、相続のスペシャリストとして相談累計件数は1500件を超える。2024年司法書士事務所センス開業10周年、現在に至る。
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