相続の基礎知識 相続が発生してからの手順
最終更新日:2024/03/27
相続の基礎知識
ここでは相続の基礎知識をご説明いたします。
相続とは、亡くなった人の財産を法定相続人が引き継ぐことです。
相続人には配偶者や子どもなどが含まれ、遺言がある場合はその指示に従います。
相続財産にはプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含まれます。
相続手続きには期限があり、相続放棄や限定承認などの選択肢もあります。円滑な相続のためには、事前の準備と相続人間のコミュニケーションが重要です
相続が発生したらどうする?
相続が発生した後、最初の7~14日は特に忙しい時期です。
この間に金融機関への連絡、公共料金の名義変更、死亡届の提出などを行います。
死亡届は7日以内に、年金の受給停止手続きは10日または14日以内に行う必要があります。
また、相続放棄を検討する場合は、相続の発生を知ってから3カ月以内に決定し、家庭裁判所に申し立てを行います。
相続財産の調査や遺言書の有無の確認も早期に行うことが重要です。
適切なスケジュールを立て、期限内に手続きを進めることが大切です。
法定相続と相続人
法定相続とは、被相続人が亡くなった際に、民法に定められた順位と割合に従って財産を引き継ぐ制度です。
法定相続人には配偶者、子、直系尊属(父母や祖父母)、兄弟姉妹が含まれ、それぞれに相続の権利があります。
遺言がない場合、法定相続人が相続財産を分割します。
相続人は、実際に財産を相続する人を指し、法定相続人が必ずしも相続人になるわけではありません。
相続放棄や遺産分割協議の結果、何も相続しないこともあります。
遺産の分類と相続方法
遺産は、亡くなった方が残した「権利と義務」であり、プラスの財産(不動産、金融資産、動産など)とマイナスの財産(借金、未払税金など)が含まれます。
相続方法には、単純承認(全財産の相続)、相続放棄(全財産を放棄)、限定承認(プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を受け継ぐ)の3つがあります。
相続財産の評価は時価で行われ、相続税の課税額に影響します。相続手続きは複雑なため、適切な相続を行うためには財産の詳細な調査と、相続人間の合意形成が必要です。
相続手続に必要なもの
相続手続きには、複数の重要な書類が必要です。
まず、被相続人の戸籍謄本や住民票の除票が必要で、これらは被相続人の出生から死亡までの家族関係を示します。
次に、相続人全員の戸籍謄本と住民票が必要で、相続人間の関係を証明するためです。
また、相続人の印鑑証明書や遺言書があれば、それも必要になります。
さらに、遺産分割協議書や相続放棄受理証明書、財産目録なども集める必要があります。
これらの書類は、相続税申告や不動産の名義変更、金融機関での手続きなどに使用されます。
適切な手続きを行うためには、これらの書類を正確に準備し、期限内に提出することが重要です。
この記事を書いた司法書士
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【保有資格】: 司法書士、行政書士
【専門分野】: 相続全般、遺言、生前対策、不動産売買
【経歴】: 2010年度行政書士試験合格、2012年度司法書士試験合格。2012年より相続業務をメインとする事務所と不動産売買をメインとする事務所の2事務所に勤務し実務経験を積み、2014年に独立開業。独立後は自身の得意とする相続業務をメインとし、相続のスペシャリストとして相談累計件数は1500件を超える。2024年司法書士事務所センス開業10周年、現在に至る。
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