生前贈与のよくある質問 相続専門の司法書士が答えます

最終更新日:2024/03/08

生前贈与とはどのようなものですか?

生前贈与は、人が亡くなった後の相続ではなく、生存中に財産を譲り受けることを指します。

生前贈与を行うメリットは何ですか?

財産を生前に受け取ることで、相続時の紛争を防ぐことができます。相続に伴う争いは高額なコストがかかることが多いですが、生前贈与によってそれを避けることが可能です。

生前贈与には高い税金がかかると聞きましたが、本当ですか?

確かに何の対策もしないと税率が10~55%かかります。参照:国税庁 贈与税の計算と税率(暦年課税)

しかし贈与税の特例を活用することで、低コストで贈与することが可能です。

また、相続税が高額になりそうな場合でも、生前贈与を利用することで、贈与税がかかったとしても最終的には節税になることがあります。

そのため、贈与税が常に高いという考えは見直す必要があります。

贈与税の特例にはどのようなものがありますか?

相続時精算課税制度や夫婦間贈与の特例などがあります。

相続時精算課税とは具体的にはどのような制度ですか?

60歳以上の親から18歳以上の子への贈与について、2500万円までの非課税枠が設けられている制度です。

ただし、相続発生時にはその贈与された財産が相続財産として再評価され、精算されます。そのため相続税が課税される可能性がある場合、最終的には利益がないこともあります。

また、一度この制度を選択すると以前の制度に戻ることはできませんので、専門家のアドバイスを求めることが大切です。

祖父から孫への贈与に相続時精算課税制度は適用されますか?

以前は子供が生存していたら祖父から孫への贈与には相続時精算課税制度は適用されませんでした。

しかし、平成27年1月1日以降の贈与からは、推定相続人および孫も受贈者の対象に含まれるようになりましたので、祖父から孫への贈与にもこの制度を利用できます。

税務申告はどのように行えば良いのですか?

毎年1月1日から3月15日までの期間に、税務署に用意されている申告書に必要事項を記入し、関連書類を添えて提出します。

贈与税の他にかかる費用はありますか?

不動産の名義変更には、登録免許税が必要です。贈与ですと不動産の固定資産評価額の2%かかります。

また、不動産取得税も都道府県に支払う必要があります。

固定資産税の評価額はどのような方法で知ることができますか?

毎年、税務署から送られてくる固定資産税納付通知書に評価額が記載されています。

また、市区町村役場の税務課などで評価額証明書を発行してもらうことができます

不動産の名義変更はどのように行いますか?

必要書類を添えた名義変更の申請書を法務局に提出します。

この手続きには専門的な知識が必要なため、司法書士などの専門家に依頼することが一般的です。

 

この記事を書いた司法書士

司法書士 鈴木 喜勝司法書士事務所センス 代表司法書士
【保有資格】: 司法書士、行政書士
【専門分野】: 相続全般、遺言、生前対策、不動産売買
【経歴】: 2010年度行政書士試験合格、2012年度司法書士試験合格。2012年より相続業務をメインとする事務所と不動産売買をメインとする事務所の2事務所に勤務し実務経験を積み、2014年に独立開業。独立後は自身の得意とする相続業務をメインとし、相続のスペシャリストとして相談累計件数は1500件を超える。2024年司法書士事務所センス開業10周年、現在に至る。

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