円満相続の準備

最終更新日:2026/04/09

円満相続の準備をしましょう

「私達の子供は仲が良いし…」「うちは遺産が少ないから相続争いとは無縁だし…」「親せき同士が揉めるなんて考えられない」といった考えはしばしば泥沼の相続問題を引き落とす落とし穴となるかもしれません。

対策を講じない事で想像以上に複雑な遺産争いに発展するケースが後を絶たず、今起きている多くの相続問題はこのような油断から生じている可能性があります。

相続トラブルの要因は相続人や故人、親族の行動や状況、それぞれの事情や意見の差によるものなのです。

例をあげてみると・・・・

    • 当窓口で実際におこったトラブル一覧

    • ・相続財産のほとんどが不動産なため、分割しやすい資産が不足していて相続問題が複雑化てしまった。
  • ・財産の全体像を把握できない。(財産目録がかったり、不正確)
  • ・予想外に多かったり少なかったりする相続財産の量がトラブルの原因となった。
  • ・ 故人が生前に特定の相続人に対して大きな贈与を行っており、それが紛争の火種にとなった。
  • ・相続人の中に後妻や養子、非嫡出子がいる。
  • ・相続人以外の者が遺産分割に介入してくる事で問題が複雑化した。
  • ・予想を超える相続税が課され、手持ちの資金が不足してしまう。

このように相続においては予期せぬ問題が生じるかもしれません。

ご自身では想像できないような困難が実際に起こってしまうのが現実で、前もって対策しておく必要があります。

例えば、認知症によって財産の管理や処分に関する判断能力が失われた場合、上記のような相続に関連する問題はいっそう複雑になってしまいます。

相続争いの約33%が1,000万円以下

最高裁判所の令和4年度司法統計年報によると遺産額が1,000万円以下の事件割合は33%、さらに5000万円以下に絞ると76%になり、遺産の額が多くなくても揉める場合が多い事がいえます。

遺産分割事件においての金額割合 令和4年度最高裁判所 司法統計年報

またこちらグラフのように遺産の種類は不動産だけの割合を見ると全体の47%と半数近くを占めており、物理的に分割出来ない不動産の相続トラブルの多さがうかがえます。

特に、「主な財産が実家の不動産のみで、平等に分けられない」といったケースで争いが起きやすくなっています。

こうした事態を防ぐための唯一の方法が、生前の十分な対策なのです。

【参考リンク】

▶ 裁判所:司法統計(遺産分割事件のうち認容・調停成立件数)

相続争いのデメリット

遺産相続の争いは、家族関係に修復不能な損害をもたらす可能性があります。

さらに以下のようなデメリットを招く事があります。

  • ・貴重な時間が無駄になる。
  • ・心身ともに大きな負担を感じる。
  • ・予期せぬ出費がかかる。
  • ・必要な手続きが遅れる。
  • ・相続税法の特定の減税措置が利用できなくなる。
  • ・親族同士の関係が悪化して修復できない。

適切な対策と計画によって、これらのリスクを最小限に抑えることができます。

円満相続へ向けた5つの準備ステップ

円満な相続を実現するためには、順序立てて状況を整理していくことが重要です。以下の5つのステップで準備を進めましょう。

ステップ1:相続人の確認(誰が相続するのか)

まずは、法律上で誰が相続人(法定相続人)になるのかを確認します。配偶者は常に相続人となり、それ以外は「子ども」→「親」→「兄弟姉妹」の順で優先順位が決まります。

離婚や再婚歴がある場合や、養子縁組をしている場合などは関係が複雑になるため、戸籍謄本を取り寄せて正確な相続関係図(家系図のようなもの)を作成しておくと安心です。

ステップ2:財産の洗い出しと財産目録の作成

次に、ご自身の財産が「どこに」「どれくらい」あるのかを全て把握します。

• プラスの財産

預貯金、不動産(自宅・土地)、株式、生命保険など

• マイナスの財産

住宅ローン、借金、未払いの税金など

これらをリスト化し「財産目録」を作成しておくことで、残された家族が「どこに口座があるのか分からない」と迷う負担を劇的に減らすことができます。

ステップ3:遺産分割の方針を立てる

財産と相続人が確定したら、「誰に・何を・どれくらい残すか」という方針を検討します。

特定の相続人だけに財産が偏ると不満が出やすいため、それぞれの生活状況や貢献度(介護をしてくれた等)を考慮し、全員が納得しやすいバランスを考えることが円満相続のコツです。

ステップ4:方針を「遺言書」として形にする

検討した分割の方針を、法的な効力を持つ「遺言書」として残します。

口約束やエンディングノートでは法的な拘束力がないため、ご自身の意思を確実に反映させるためには、正式な遺言書の作成が不可欠です。

[▶ トラブルを防ぐ確実な備え「上手な遺言の利用方法」について詳しく見る]

ステップ5:税金対策(生前贈与)の検討

財産の額が大きい場合は、相続税の負担を減らすための対策も必要になります。

年間110万円の非課税枠(暦年課税)や各種特例制度を利用した「生前贈与」を計画的に行うことで、将来の税負担を大きく軽減することが可能です。

[▶ 節税に有効な「上手な贈与の利用方法」について詳しく見る]

【重要】不動産の「相続登記」が義務化されました

生前対策を考える上で、特に注意したいのが「不動産」の扱いです。

2024年(令和6年)4月1日より、相続による不動産の名義変更(相続登記)が義務化されました。期限内に手続きを行わないと過料(罰金)の対象となる可能性があります。

実家などの不動産を「誰が引き継ぐのか」「売却して現金で分けるのか」を生前にしっかり話し合い、決めておくことが最大の対策となります。

【参考リンク】

▶ 法務省:相続登記の義務化について

専門家と一緒に、確実な相続対策を始めましょう

専門家のサポートで安心・確実な準備を

円満相続の準備は、ご自身だけで進めようとすると「財産の評価額の計算が難しい」「遺言書の書き方が法的に正しいか不安」など、様々な壁にぶつかることがあります。

当窓口では、相続の専門家がお客様お一人おひとりのご家族構成や財産状況を丁寧にヒアリングし、最適な相続プラン(財産目録の作成、遺言書の作成、贈与の提案など)をトータルでサポートいたします。

「何から始めればいいか分からない」という方も、まずは初回無料相談をご利用いただき、お気軽にお悩みをお聞かせください。

[▶ 初回無料!相続・生前準備のご相談・お問い合わせはこちら]

この記事を書いた専門家

鈴木 喜勝司法書士事務所センス 代表
【保有資格】: 司法書士、行政書士
【専門分野】: 相続全般、遺言、生前対策、不動産売買
【経歴】: 2010年度行政書士試験合格、2012年度司法書士試験合格。2012年より相続業務をメインとする事務所と不動産売買をメインとする事務所の2事務所に勤務し実務経験を積み、2014年に独立開業。独立後は自身の得意とする相続業務をメインとし、相続のスペシャリストとして相談累計件数は1500件を超える。

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